【生活コスト】を改善するには【固定費】と【変動費】に分類して【固定費を狙い打て】

以前、こちらのブログでお金や時間と上手に付き合う為の、意識するべき三つの要素をご紹介しました。

▽下記記事参照

生きるうえで大切な「お金」と「時間」の上手な付き合い方と、具体的なみっつの考え方

今回は、こちらの記事の中で少しだけ触れた、「固定費」と「変動費」に関して、ご紹介していきたいと思います。

固定費と変動費の違い

固定費…

固定費とは、毎月必ず発生する支出であり、「売上(収入)に関わらず一定額で出ていくお金」です。

代表的な所でいえば家賃、各種保険料、携帯代などがあります。

特徴としては、変動費よりも固定費の方が契約や解約にひと手間かかることと、ひとつひとつの金額が高め(例えば家賃や保険料)の傾向があります。

変動費…

変動費とは、売上(収入)に応じて増減する支出で、

生活費でいえば、食費や水光熱費や遊行費などが該当します。

経営していた居酒屋の支出例

僕が経営していた居酒屋の例でいえば、

固定費は家賃や一緒に働いてくれていた社員の給料や、インターネット代など、売上や収益は関係なく一定額で支出される部分であり、

変動費は、お客様のご来店数に応じて仕入れる原材料費であったり、営業日数や営業時間に応じた分の水光熱費であったり、アルバイトスタッフの給料であったりが該当するでしょう。

つまり、固定費は営業してもしなくても費用として一定額必ず支出される一方で、変動費は営業しなければ基本的には発生しない支出といえます。

支出の三つの要素

以前のブログのおさらいとして、支出における三つの考え方は次の通りです。

投資の支出…

 必要な知識を得る為に本を買う、勉強会やセミナーに通う。資産運用などを行う。等

消費の支出…

 日々の食費や生活雑貨、必要な衣類の購入。主に生活するのに必要な諸経費全般

浪費の支出…

 消費の枠に収まらない支出全般で、高価な服や宝飾類などの贅沢品や、コーヒーや紅茶といった嗜好品等。

以前の記事で、「どの支出なのか意識することが大切」ということをお伝えしたと思います。

生活における「変動費」の支出の場合は、基本的に「消費」か「浪費」に分類できるでしょう。しかし、「固定費」の場合は、ややこしいことに「それぞれの側面を複数抱えている支出」があります。

例えば、混在した支出として代表的なモノは、「住宅」や「車」などが挙がると思います。

「賃貸か持家か論争」は無意味

巷で「賃貸か持家か論争」が巻き起こるのは、分類が非常にややこしく、ひとによって違うために起こる結果だと思っています。

なぜなら住宅は、本来「住むこと」が目的です。車も、「早く移動すること」が目的で購入すると思います。

これだけの要望を基に購入を決めるなら、それは「消費の支出」でしょう。しかし、ひとたび購入を検討するとき、そこに「快適さ」など、本来の目的以外の欲求も満たそうとします。この欲求は「浪費」といえるでしょう。

さらに、住宅や車は、その後うまくいけば、購入時より高く販売できるケースもあります。

そうなると「投資」の側面も抱えてきます。

このように、住宅や車など一部の支出は、ひとそれぞれの前提に照らし合わせて、支出項目もアメーバ状に変化する「特殊な支出」なので「賃貸か持家か論争」は、消費者の前提や要望次第でどちらにも転ぶため、個人的には好みの問題で、無意味な論争だと思っています。

生活コストを見直すなら、「固定費」か「変動費」か

支出における「三要素」、そして「変動費」と「固定費」を理解すると

「生活コスト」の改善も、何から手を付けていけばいいのかが具体的になります。

僕は「生活コスト」の改善に関して、まず最初に着手すべきは「固定費の見直し」だと考えます。

なぜなら先にも挙げたように、固定費は一度やりとりしてしまえば終わるからです。変動費のように継続的にコスト意識をする必要もなく、たった一度のやりとりで完結します。

確かにやり取り自体は手間に感じてしまいますが、そのひと手間さえ頑張ればいいので、「時間単価」が非常に高い「コスパの良い行動」といえます。

また、固定費は、住居や車、各種保険料やネット代金など、生活費における金額や内訳も高めのものが多いのにも拘わらず、

日々コントロールするものではないので、「高いな」とは感じつつも、契約変更や解約の手間を考えてしまうと、ついつい「まあいいか」と後回しになってしまいます。

この「まあいいか」に至ってしまうのは、次に説明する「人間が持つ性質」が複雑に絡んでいるからです。

難しい判断をするとき、ひとはデフォルト値を選択する

少し余談ですが、臓器移植に関する「デフォルト効果」をご存知でしょうか?

臓器移植に同意している国民が多い国は、その同意率が極端だといいます。

それは何故か? その答えこそ「デフォルト値」にあり、

同意している国民が多い国は、「国のデフォルト値(標準設定)」が最初から「同意する」になっている為です。つまり、自ら「同意しない」と意思決定し行動を起こさねば、同意するのが標準となっているのです。

日本は臓器移植に賛成の方は多くても、同意している方は少数ですよね?しかし、デフォルトが「同意」している場合、わざわざ「同意しない」行動を起こすでしょうか?

僕はこの「デフォルト効果」は、日々の生活にも当てはまると思っています。

「デフォルト効果」と、ひとの「目先の利益を追求してしまう性質」が絡み合うことで、

固定費など、「本当は削減したほうが良いのは理解しているけれど、行動が伴わない」といった事態を生んでいるんでしょう。

すでに生活の中に織り込まれ、決まっているモノを変化させようとすることは、それ相応のパワーがいるということです。

大切なお金を、しっかり守る

支出している固定費と、自分が考えている三つの要素は、整合しているでしょうか?

自身もテクノロジーも情報も、常に成長し更新しているので、当時決めたものが、今も同じように「価格と価値が満たされている」とは限りません。

意外と見直してみると、改善できる部分は多くあると思います。

もし「ここの費用は多すぎる」と感じる部分があるならば、

あとは、人間が持つ性質を理解し、ひと手間分だけ抗う決心をして、アクションするだけです。

僕の周囲でも、やったほうがいいのに、やらない(やれない)ひとは、数多く存在しますし、例えアドバイスしたとしても、腰が重たそうにしています。

「通帳も収入も預けるから、管理してほしい」と言われたことも何度かあります。(笑)

さすがにそこまではできませんが、それだけひと手間がおっくうなんだな。とよく感じます。

「お金」を稼ぐことは大変ですが、「守る事(支出)」に関してはある程度答えがでていると思うので、あとは自身で行動していくだけなんですが。。。(´・ω・`)

この記事が、腰が重くなってしまっている方々に対して、少しでも行動を起こすきっかけになって頂ければ、何よりうれしいですね(*^^*)

変動費との向き合い方

僕は、固定費に関しては、しっかりと見直すことを推奨しています。その一方で、変動費に関してはそれほど神経質にならない方がいいとも思っています。

なぜなら、「変動費の支出=今を満たしているお金」だからです。

変動費も見直すならば、「浪費の支出」を削ることになります。勿論、過剰な浪費なら削るべきですが、逆にコスト意識が過剰になってしまうと、今度は心が淋しくなります。

また、生活における変動費は努力量に比べ、金額的なインパクトも少なく、行動量に結果がそれほど伴われないことも大きな要因です。

例えば、昼食代に平均800円程度使用していたのを、500円まで下げ、毎日辛抱したとしても、一か月に9000円程の節約にしかなりません。

もちろん9000円も大きな金額なのですが、毎日の辛抱の対価としては、それほど高いとは言えないでしょう。それよりも満足のいく昼食を食べて、昼食後もパフォーマンスの高い仕事をした方が、長い目で見ると効率的だったりします。

お弁当にシフトする場合も、今度は献立を考える時間、お弁当を作る時間、食べた食器を洗う時間などの「時間単価」も含めて判断すると、意外と買った方が良かったという場合もあります。

すべてはケースバイケースですが、「変動費は、固定費の改善が終わった後」に、それでも厳しい場合、考えていく部分だと思います。

まとめ

今回お伝えしたかったのは、「重い腰を上げて、固定費を確認してみよう」という、この一言に尽きます。

変動費に関しては、後回しでいいし、意識するとしても、しすぎないようにすることも大切です。

総じて、生活コストは100点ではなく、70点~80点取れればOKと考えることが大切なのかもしれません。

実は変動費における「無駄遣い」こそが、そのひとの人生を豊かにしていた。なんてことも大いにあり得ます。(何度も言いますが固定費の無駄は非推奨です)

この機会に、改めて自身の支出を三要素に分類してみると、客観的な自身のバランスも理解できるのでおすすめですよ(*^^*)

固定費、ぜひとも見直していきましょう!おしまい。

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