元飲食従事者が語る飲食業の5つの魅力

僕は7年くらい飲食業に従事してきました。

飲食業に携わる前は、販売業やサービス業などを行っていたので、

社会にでてから、ずっと人と関わる仕事をし続けてきたということになります。

経済はひとが動かしているものなので、どんな仕事であろうと

ひとと関わるのは当たり前なんですけどね(*^^*)

世間ではネガティブな印象も強い飲食業ですが、

個人的には、ひとと関わる仕事の中でも、とりわけ魅力的な仕事だと思っています。

今回はそんな「飲食業の魅力」を5つのポイントに分けてご紹介していこうと思います。

飲食業の5つの魅力

①現金商売

②直接感謝を伝えられる

③ひとの新陳代謝

④賄(食費の節約)

⑤仕事の垣根をこえた繋がり

上記が実際僕が飲食業に従事し、強く感じていた5つの魅力です。

では、順番に解説していきます。

①現金商売

これは雇用者の方々はあまり理解し辛いかもしれませんが、、

(飲食店に従事する方は、独立志向が強い方も多いと思うので、勘弁して頂こう)

現金商売は飲食業の大きな強みのひとつです。

商売を行ううえで、「入金はできるだけ早く、出金はできるだけ遅く」

という、キャッシュフローの流れを作るのはとても大切です。

この出金(支払いサイト)を遅らせることで、

例え手元にあまりキャッシュがなくても

日々の売上金で支払える確信があれば

食材などを仕入れることが可能になりますし、設備投資だって可能です。

実際、僕の知り合いの方でとんでもなく出店ペースが速い方がいらっしゃいましたが、

「足りない出店費用は出店したお店から集める」という剛胆な方もいました。

※これは、ものすごくレバレッジの高い手法で

出店したお店がコケた場合、一気に経営破綻する可能性もありますし、

周囲に多大な迷惑をかけてしまう可能性も高いので、僕はおすすめはしません。

あくまでも現金商売を活かしている分かりやすいパターンとしてあげただけです。

②直接感謝を伝えられる

飲食業に従事している方で、

この部分に大きな価値を見出している方は非常に多いと思います。

僕自身いつもいつも感じていたことです。

わざわざ足を運んで自分のお店にご来店してくださった方々が、

少しでも「楽しかった」、「美味しかった」と感じて頂けるように

精一杯努めることが僕たちの仕事です。

だから、頑張って気持ちのいいサービスや少しでも美味しい料理をだそうとする姿勢は、当たり前なんです。

でも、お客さんは、帰りがけに言ってくれるんですよ。

今日もおいしかったよ

今日もお世話になったね

ありがとう。またくるね

こんな温かい言葉を頂けるんです。

「ありがとうはこっちのセリフなのに」って

いつもいつも、本当に心からそう思っていました。全部こっちのセリフなんですよ。

でも、お客さんは、僕たちが行う「当たり前の仕事」に感謝してくれるんです。

もちろん他の接客、販売業でも、感謝されたりします。

僕自身、飲食業以外も経験があるので、飲食業以外でも何度も体験しました。

ですが、感謝や喜びの「感情の深さや本気度」が違うように感じるんです。

当たり前なのに、でもそれがうれしいから、

また、「より良いサービスをしよう」と思えます。

飲食業は、感謝のスパイラルが好循環していると感じています。

③ひとの新陳代謝

飲食業は、

アルバイトの高校生や大学生の方々が数多く在籍します。

僕自身、自分でやっていたお店も、最初は4人からスタートしましたが、

3年後には12~13人くらいになっていて、8割以上大学生だったので、

学生がメインの職場といっても過言ではなかったです。

そして、悲しいかな、みんな卒業していきます。

他の職種よりも、ひとが流動的なんです。

これは正直とても寂しいし悲しいことではありますが、

同じひとたちと長く働き続ける環境だと、

そこから新たに生まれる発見や考え方などが少ないとも考えられるので

より多くのひとと出会い、たくさんの考えに触れられるという意味では

自分の成長環境として、良いことなのかもしれないと考えることもできます。

④賄(食費の節約)

アルバイトを探すとき、賄があるかどうかは動機の是非に大きく関わると思いますが、

これは飲食業従事者全員に言えることです。

例えば

一食平均600円費用が発生するとして

週二日休みの勤務日数22日と仮定し、一日一食分は賄で自己負担0円とした場合

月々費用が13,200円変わってきます。

しかも賄は、使わないロス部分や明日になると使えなくなる食材などが中心の為

節約の概念があんまりないんです。

「どうせ商品としては使えないから、みんなで腹いっぱい食べてくれよ」的な。

だからおなか一杯食べられます。

お腹いっぱい食べられて、尚且つ月々13,200円(仮)の節約効果は、とても魅力的だと思います。実質手取りが、13,200円上昇しているともいえます。

⑤仕事の垣根をこえた繋がりができる

今回伝えたかった一番の魅力はこれです。

僕の中では飲食業における圧倒的にぶっちぎりの魅力です。

②番と重複する部分もありますが、飲食業は「リピート」で成り立つ商売です。

(一度来て頂いたお客さんが、再びきてくれることをリピートという)

このリピートの側面が強ければ強いお店ほど、地域やお客さんと絆で結ばれるようになってきます。

要は、とっても仲良くなるんですよね。お客さんと。

そうなってくると、もうビジネスの関係性というよりは、

友人といった方が近い関係性となっていきます。

僕自身、自分のお店を通して、かけがえのない素敵なひとたちに恵まれました。

今は僕はお店をやめて、住んでいる場所も離れてしまいましたが、

それでも未だに繋がっていますし、連絡も取り合っています。

今はビジネス上の関係は一切なくなりましたが

僕個人的には、いまでも「大切な仲間」のような認識で繋がらせて頂いています。

これは、一緒に働いているスタッフにも、全く同じことが言えます。

このご縁は、「飲食」に携わっていたからこそだと思っています。

だって、経験ありますか?

「いい接客してくれたから、今度ご飯いこうよ!」

なんて言われたことや、言ったこと。

他の職種では、なかなかないような有難いご縁は、

「飲食業」に携わっていたからこそだと感じています。

飲食店は一番身近なエンタメである

題名は忘れてしまいましたが、

この言葉はある本に書いてあった思い入れのある一節です。

外食するときって、多少気持ちがワクワクしますよね。

知っているお店だったら、

今日はなにを食べようかな~

いつものあれ、今日もあるかな~

あそこの店員とお喋りでもして、ストレス発散したいな~

なんて

初めてのお店だったら

どんな雰囲気かな?

どんな美味しいものがあるのかな?

素敵な店員さんはいるのかな?

なんて

このワクワク感は、「エンタメ」の要素を満たしていると思いませんか?

僕は、飲食業は「楽しい空間を提供する仕事」だと思っています。

前提として、飲食店での飲み物や食べ物は、お店に価値を感じる大切な「モノ」です。

でも飲食店が提供する最も大切なモノは、「楽しい時間」という「コト」です。

個人的には、

これが理解できている飲食店だけが、今後生き残っていくのではないかと思っています。

デメリットは、またいつか

今回は、飲食店の魅力にスポットを当てましたが、もちろん辛いと感じることだって存在します。

「キレイごとばかり言うな」なんて言われそうなので、

またいつか、飲食店で実際にしんどかったなと感じたことなども、書いていこうと思っています。

僕自身、いずれまたお店をやろうと思っていますので、その時がくれば、お伝えしますね(*^^*)

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