【神・時間術】書評・解説【生産性を爆上げさせるには、”時間”ではなく”集中力”というアプローチ】

こんにちは☺ちょっぷです☺

今回も元気よく本のご紹介をしていきます。

本日ご紹介する本はこちら。

 

【神・時間術】 樺沢 紫苑氏著書

読めば必ず”生産性に対するアプローチ方法”が変わると思います。

ひとつひとつの内容がおもしろく、

すぐに実践できるような考え方、視点の広げ方の指南書だったと思います☺

本作の内容

まず初めにご紹介したいのは、本作の中の一節の名言です。

”時間は平等に流れているが、均等には流れていない”

いや、この言葉には痺れました。

そして本作は、上記”名言中の名言”を深堀していくかのような構成になっています。

朝と昼と夜とでは、集中力の強さが違うので、充てる作業を工夫する。

集中力の持続時間にはある法則性が存在するので、その法則を意識しながら仕事する

などなど、”目から鱗”な時間術が盛りだくさんとなっております☺

【朝起きてからの2~3時間】が【集中力のゴールデンタイム】

人間の脳というのは、起きてから2~3時間は脳が疲れておらず、

さらに脳内が非常に整理された状態にあるため、脳のパフォーマンスが1日で最も高いと言われています

その時間帯は、脳のゴールデンタイムと呼ばれ、【倫理的な作業、文章執筆、語学の学習】など、高い集中力を要する仕事に向いています

これは、夜に疲れ切った状態で行うよりも遥かに効率が高い為、朝と夜とで行う、同じ1時間の作業であったとしても、その1時間の中身は全く異なったものとなります。

朝の生産性は、夜の生産性の4倍高い

著者は本作で朝の30分は夜の2時間に相当する」と伝えています。

これはつまり、生産性が4倍違うということを意味します。

朝でも、夜でも、時間の流れ自体は同じです。

しかし、”集中力”という観点から見てみると、生産性は全く異なってしまう。

まさしく、”時間は平等であるが、均等に流れてはいない”ということなのでしょう。

アメリカ人との朝の使い方の違い

アメリカでの生活も長い著者の経験によると、アメリカ人は基本的に夜は家族との時間に使うそうです。

夕方17時で定時に帰るのは、家族で夕飯を食べる為。

その為には、絶対に仕事を定時で終わらせなければいけないので、お昼は全力で仕事に取り組んでいます。また、仕事の効率を最大化する為に、朝から準備も入念にしています。

これらの背景から、アメリカ人は、「日本人はなぜそんなに朝を無駄に使っているんだ?」と感じるほど、日本人と比べて朝の使い方に差があります。

さらに、帰宅時間を定めているとは、仕事に制限時間を設けているということなので、これも生産性(パフォーマンス)をあげる要因になっています。

ちなみに、日本人と外国人の働き方の違いは、他の書籍でもよく確認することができます。

例えば、2021年にビジネス書イノベーション部門賞を受賞した

堀内 都喜子氏による”フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか”でも、ほとんど同じような内容が語られています。

 

昔から”日本人の生産性の低さ”は、大きな課題のひとつとして上げられていますが、

他国と比べ”朝の使い方”が、劣ってしまっているからなのかもしれませんね。

制限時間があると、集中力が復活する

ドイツの精神科医のエミール・クレペリン氏が

作業量の変化を作業曲線として観察した【クレペリン検査】で、多くの人に共通して観察される傾向が発見されています。

その内容は、

効率の高い作業開始直後から、中間に向かうにつれて”疲労や飽き”の為に作業効率が低下するものの、もう少しで作業時間が終わる(制限時間がくる)という終末にかけて、また作業効率が上がるというものです。

日本人は、「作業が終わるまで」仕事を行うのに対し、アメリカ人は「時間内に終わることを前提」に仕事をしているので、終盤でも集中力の差が表れ、結果的に生産性にも差がでてきてしまうのでしょう

集中力の波に乗る「15・45・90の法則」

集中力は午前中が一番高く、そこから午後、夕方、夜にかけて、集中力のパフォーマンスが落ちていきます。

そして、この”落ちた集中力”を、どれだけ復活させられるかで、生産性は変わってきます。

そもそも集中力とは、長時間継続できるものではありません。

集中力の時間単位には15分、45分、90分という法則性が存在します。

本書では、それを「15・45・90の法則」と呼んでいます。

▽「15.45.90の法則」

☆15分間

⇒かなり深い集中が持続できる濃い集中時間

 

☆45分間

⇒小学校の授業が一コマ45分、テレビ番組やドラマもCMを挟んで45分程です。これは15分という単位を3ブロックくらいに分けて、緊張(授業やドラマ)に弛緩(先生の冗談やCM)を程よくとりいれれば、子供でも十分に集中できる時間単位であると考えられる。

 

☆90分間

⇒テレビの2時間ドラマや大学の講義が大体90分くらい。90分間が大人が集中力を維持できるぎりぎりの時間単位ではないかと考えられています。これも45分間の2ブロックなどにして休憩をとりいれると、より集中力を高めることは可能。

概日リズムとウルトラディアンリズム

人間には概日リズム(体内時計)が存在します。

そしてその概日リズムの中に、より短い”ウルトラディアンリズム”というものがあり、このリズムが約90分間の周期です。

人間の脳波を調べると、約90分の周期で覚醒度が変化することが明らかとなっています。

この、ウルトラディアンリズムの90分間をうまく維持するための方法で、分解して15分や45分という時間が確認できるのでしょう。

「15・45・90の法則」を確認すると、高い集中力には、弛緩が必要であることがわかります。

弛緩をどれだけ用いるか、集中力をどれだけ維持、回復させられるかで、結果として生産性が変わってくるのです。

では、集中力の波に乗りこなす為に、簡単にでき、かつ効果的な脳を休める弛緩(休憩材料)となるものを見ていきます。

脳の弛緩方法(リフレッシュ方)

☆歩く・日光を浴びる・咀嚼する

上記は「セロトニン」を活性化させる効果のある行動です。

セロトニンが低下すればイライラしたり、意欲の低下に繋がります。午前中から集中して仕事を行っていると、セロトニンは低下してきますので、お昼のランチに、外に出てきちんと食事をとるだけでも、午後のパフォーマンスが変わってくるでしょう。

 

☆仮眠をとる(30分以内)

⇒NASAの研究によると26分の仮眠によって、仕事効率が34%アップ、注意力が54%アップしたそうです。

また、日本の厚生労働省が作成する【健康づくりのための睡眠指針】にも、午後の眠気による仕事の問題を改善するには、「30分以内の短い昼寝」が役に立ち、眠気による作業効率の改善に効果的です。と、国もお墨付きを与えています。

 

☆目を閉じる(視覚を遮断する)

⇒睡眠をとるのが難しいなら、目を閉じるだけでも効果はあります。

脳波を調べると目を開けているときは【ベータ波】という周波数の高い波がほとんどですが、目を閉じた瞬間に【アルファ波】というリラックス状態の波が出始めます。

◇冷たいタオルを目に当てる

◇机に顔を伏せる

これだけでも効果的な休息になりえます。

集中力は一度途切れてしまうと、元の状態に戻すために15分必要である

集中力が高い状態でも、「イレギュラーな形」で表れてしまう”雑念”は、仕事の進行を大幅に遅らせてしまいます。

例えば、

①取引先からの急な電話連絡

②探しものを探す時間

①は避けることが困難で、対応しなければいけません。

しかし②の方での集中作業の中断は最悪です

1分~2分で探しものをみつけられたとしても、そこから再度作業を開始し、元の集中力に戻るまでには、15分程度は必要といわれていますので、生産性の観点でのロスは思ったよりも大きなものとなってしまいます。

ビジネスパーソンは1年間で150時間、ものを探している

ある研究ではビジネスパーソンは1年間で150時間も、探しものをしているという研究結果もでています。1日8時間労働で換算すると、年間19日間もの時間、探しものをしていることになります。

さらに、集中力の戻りの時間の15分間が毎回加算されると考えると、失った時間や生産性は、とてつもなく大きな損失でしょう。

まとめ

朝の時間の使い方や、こまめな休息の取り入れ方、またものを探す時間など、

思い当たる方も多いのではないでしょうか。

しかし、思い当たる節が多ければ多いほど、ラッキーでもあります。

なぜなら今後、簡単な整理整頓や朝の正しい選択と行動などを取り入れるだけでも

生産性の伸びしろは非常に大きいといえるからです。

生産性をあげるには、時間の方ばかりに気を取られてしまいますが、

集中力という視点からのアプローチもできるようになると、

効率良く生産性が上昇するかもしれませんね☺

考え方や視点を広げさせてくれる、とてもいい本だったと思います☺

気になる方は、添付しておきますので読んでみてください(*^^*)おしまい

 

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