【吐き気と嘔吐の仕組みとは】嘔吐までのプロセスは4段階!体を守る緊急防衛装置の秘密

こんにちは☺ちょっぷです☺

僕は元々、居酒屋を営んでいましたので、

仕事柄、嘔吐する方々をたくさんみてきました。

体調不良や飲酒等で、「嘔吐した経験」は、誰しも一度はあるのではないでしょうか?

しかしそもそも、嘔吐とは、”どのような仕組み”で起きてしまうのでしょうか。

今回は、吐き気と嘔吐のしくみに迫っていきたいと思います☺

吐き気⇒嘔吐までのプロセス

①気分が悪いと感じる

②小腸から胃への逆蠕動(ぎゃくぜんどう)が起こる

③レッチングが起こる

④一気に口から吐き出す

①番から順番に解説していきます。

①気分が悪いと感じる

”吐き気を伴う”気分の不調には、胸や胃がむかむかして、重苦しくなってきます。

また、同時に”唾液を多く分泌する”などの”自律神経反射”が発生します。

吐き気を催し、トイレとにらめっこしている時、妙~に唾液がたくさん出てしまうのは、この自律神経反射によるものなんですね。

②小腸から胃への逆蠕動が起こる

食事して食べた食材は、胃に到着した後に、消化作業が行われていきます。

そして、消化作業によりドロドロになった状態のものを、ゆっくりと小腸(十二指腸)に送る作業を蠕動運動(ぜんどううんどう)と言いますが、

小腸までとどいた吐しゃ物を、再び胃に送り戻すこと蠕動(ぎゃくぜんどう)といいます。

③レッチングが起こる

逆蠕動が発生し始めると、

次に呼吸が止まり、”レッチング”と呼ばれる現象が発生します。

☆レッチングとは

 ⇒吸息筋と呼吸筋が同時に強く収縮する動きで、腹部に強い圧力をかけること。

吐き気を催している時、急に「オエっ!」となることがありますが、それこそが、レッチングの発生によるもの。

また、レッチングの発生と同時に、上部食道括約筋(食道と喉をつなぐ蓋部分)を閉じ、腹圧により、胃の吐しゃ物が腸に戻らないように、幽門(胃の出口)も閉めます。

これがいわゆる、「吐しゃ物が喉元まで上がってきている」段階ですね。

この時はもう、「やばい、でる!吐く!吐く!」といった段階かと思います。この時、嘔吐できる状態(トイレの中など)でなければ、本当に焦りますよね。

④一気に口から吐き出す

ある程度喉元まで吐しゃ物が上がってきている状態になると、

最後は、上部食道括約筋(食道と喉をつなぐ蓋部分)を緩めていき、レッチング運動により一気に吐き出す。といった流れとなります。

これが吐き気から嘔吐までの人体による一連の簡単な流れです。

めて~。まだ溜めて~。限界まで溜めて~。一気に吐き出すのだ❕❕

嘔吐は生命を維持する最も重要な仕組みの一つ

出来る限りは避けたい「嘔吐」

しかし、不調を感じた時や、誤って人体に良くないものを摂取してしまったときに、

体内に吸収することを避け、吐き出す仕組みを備えているというのは

生命を守るための偉大な防御反応であることは間違いないといえる。

一方で、嘔吐はあくまでも緊急的な防御対策に当たるので、自ら嘔吐を促すような行為は出来る限り避けた方が良いでしょう。

指を喉にいれて強引に吐しゃ物を促すのはNG

気分が優れない時、早く嘔吐して楽になりたいという気持ちはよくわかります。

しかし、嘔吐という行為は身体に大きな負担をかけます。

例えば、吐しゃ物の中には胃酸をはじめ、脂肪などを溶かして消化管粘膜を痛める担汁も含まれています。

事実、嘔吐後に喉の奥がつかえるような、ひりひりするような感覚は、胃酸などによる食道のダメージによるものだと推察できますし、

嘔吐する前段階で、唾液を大量分泌するのは、食道を胃酸や担汁から守るためだと考えられています。

こうした準備が整わず、強制的に嘔吐を促してしまうと、食道に大きなダメージを与えてしまう可能性が高いといえる。

「吐きたいけど、吐けない」という辛い気持ちは、とてもよくわかりますが、

それは自分の身体が嘔吐の準備をしてくれている段階にあるので、出来る限り自然な嘔吐活動を待った方がいいというわけです。

まとめ

わかってはいましたが、改めて”人体のしくみ”というのはすごいですね。

「物事には理由あり」といいますが、ここまでしっかり設計されている人体には、本当に驚かされます。

一番大切なことは、嘔吐することがないよう、日々をセルフコントロールすることだと思いますが☺

それでも”緊急防衛装置”のような仕組みが備わっているというだけで、どこか安心感を感じてしまいますね。

吐きたくても、吐けない。という辛さは、吐く準備が整っていないから、人体が待ったをかけている。

冷静にそう考えられたら、辛くっても、少し待ってみようかなと感じられるかもしれませんね。

嘔吐のしくみは以上です。今日もありがとうございました☺おしまい

 

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