【創造的絶望のすすめ】イヤな感情は切り離せない。【イヤな感情と上手に付き合う方法】

▽前回に引き続き

【やる気をだせ】と言われて、やる気がでる人間はいない。【心は行動の結果】である理由とは

「心理的安全性のつくりかた」という本の内容を基に、

今回は【創造的絶望】に関してご紹介していきます。

この本は、紀伊国屋でたまたまパケ買いした本なのですが、

2021年読者が選ぶマネジメント部門賞も受賞した作品で、

ビジネスやチームワークにおける、心理学や行動経済学も包括した、かなりオモシロかった本でした👍

飛べるよう添付しておきますので、もしまだ読まれていない方がいたらポチりしてみてください(*^^*)

▽心理的安全性のつくりかた

イヤな気持ちとの戦いは無意味

イヤな気持ちをコントロールしようと時間やリソースを費やしてしまうことは、非常にもったいない行為である。

その時間とリソースを、本来辿り着きたい目標や、生産性向上に注げる可能性も高いですし、なによりイヤな感情から逃れ続けられたとしても、それは本来求めていた「辿り着きたい場所」ではないはずだからだ。

スポーツ選手が、「怪我をするかもしれないから、練習は控えよう」とするようなもので、

その行動の結果、怪我するリスクは限りなく低くなるだろうが、本来求められているはずの成果を達成することは、極めて難しくなるだろう。

また、「長期的」にイヤな気持ちを回避・コントロールし続けることは原理的にできないことが明らかとなっている。

「カラーバス効果」が情報を吸い寄せる

例えば「1分間、赤い風船について考えないようにしてください。絶対にです。」

こういわれたら、むしろ「赤い風船」を頭の中で色濃くイメージしてしまうでしょう。

これは、ひとつのカラーバス効果であり、

例えそれが好きでも嫌いでも、「強く意識したもの」に関しては、自然と情報を吸い寄せてしまいます。

つまり、イヤな感情(不安・怒り・記憶・人物)については、むしろコントロールしようとすることが、問題を作り出しているともいえるのです。

◇カラーバス効果

あるひとつのことを意識することで、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まる現象のこと。

身体の外の問題・心の中の問題

例えば、「部屋にゴミが落ちている」とき、「そのゴミをゴミ箱に入れる」という行動で、そのゴミ問題は解決します。

「ゴミが落ちているイヤな状態」をコントロールしようとして行動した結果、「落ちているゴミ問題」は解決しました。

このように、「身体の外」では、生活や仕事を通し、日々様々な課題や問題をコントロールし、解決して生きています。

そして解決すればするほど、物理的な成果を上げれば上げるほど、

「問題はコントロール(解決)できる」と考えるようになります。

つまり、僕たちは無意識的に「コントロールすること」が習慣化されています。

しかし、「身体の外」の問題と「心の中のこと(思考・感情・感覚・記憶)」の問題は、仕組みが違います。

心の中にゴミ(問題)が存在しても、そのゴミは「身体の外のこと」のようにゴミ箱に捨てることはできず、また捨てようと考えれば考えるほど、先の「カラーバス効果」のように、「心の中のゴミ(問題)」はより大きな存在感を持つようになるからです。

したがって「身体の外」と「心の中」は区別して考えなければなりません。

そして「心の中」の問題は、「コントロールを諦めること」を理解しなければいけません。

【創造的絶望】とは

▽反応しない練習

こちらの著書【反応しない練習】にも同じようなことが書かれていますが、「心の中のこと」は、コントロールするという「反応」をやめてしまい、ネガティブな諸問題も受け入れ、味わうことが大切となります。

要するに

「持っているカードで戦うしかない」

「それでも人生を否定しない」という姿勢で、

「心の中の苦痛・イヤな感情は、いつか完全になくなる」といった希望は無いと諦め、幻想として捨てなければいけません。

生きていれば苦難は何度も起こりうる

苦痛を伴うことも、また人生

として、割り切り受け入れ、理解していくことが重要です。

この現実を理解し、受け入れる姿勢のことを【創造的絶望】といいます。

スポーツ選手の例え

例えばボクシングでも、

ボクサーとして強くなるために、朝のロードワークや毎日の激しく辛い練習、さらに試合に向けた体重制限による過酷な減量など、それらすべてを【辛いこと、大変なこと】と受け入れたうえで、ボクシングと向き合い、日々打ち込んでいるでしょう。

つまり、辛いことや大変なこと、それらを遠ざけるのではなく、共にすることで、

イヤな感情に支配されずにすむといえます。

まとめ

僕も居酒屋を運営しているとき、ひとつの厨房機器が壊れたりすると、

「この厨房機器は、あとどれくらい使えるのだろう」

「この冷凍庫が壊れたら、どのくらい費用が発生するだろうか」

など、まだ起きていない「ネガティブな状況」を考え、イヤな感情に支配されたこともありました。

しかし、いくら考えても、そのネガティブな考えは、自分の力では、どうすることもできません。

日々、やるべきことをやり、その日が来た時には、きちんと受け入れ、しかるべき対応を取るしかないんです。

個人的には、その「取るべき対応」を決めて、その日が来たらアクションできる態勢だけ整えておくことが、そのときにできた最善の行動でした。

その日よ・・来るな・・来るな・・・

と祈っていてもどうしようもないので、あとは受け入れていたと思います。

今回は、身体の外の問題と、心の中の問題は区別することと、心の中の問題は受け入れること。

【創造的絶望】のすすめでした(*^^*)おしまい

 

 

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