こんにちは☺ちょっぷです☺
今日も元気よく記事を書いていきます☺
本日のテーマは「価格設定の考え方」です。
僕も自分のお店をもった時は、何日も、何日も費やしてメニューを作っていました。
その中で、特に慎重に作業を行ったのが、「商品の値付け」です。
商品の値付けは難しく、奥が深い。
そんな値付けに関して、特に気を付けるべき三つのポイントを考察していきます。
(👇僕が実際に、メニュー作成時に参考にしていた書籍を添付しています☺わかりやすくておすすめなので良かったらポチりしてみてください☺)
儲かる飲食店の数字 これだけは知っておきたい /日本実業出版社/河野祐治
目次
価格設定で気を付けるべき三つのポイント
僕がメニュー作成を行ったとき、特に気を付けていたのは次の三つです。
☆お店目線の価格ではなく、お客様目線の価格となっているか
☆価格の表記は美しいか
☆上限価格と下限価格の幅は広すぎていないか
では、それぞれ詳しく解説していきます☺
お客様目線の価格設定とは
「お店目線ではなく、お客様目線で」
これはビジネスを行う上で、特によく言われている言葉でしょう。
前回ご紹介した書籍の著者の宇野氏から言わせれば、「お客じゃなくて、自分ならどうか?」となるでしょうが、よく言われている言葉ということは、それだけ「意識しなければ難しい姿勢」ということなのでしょう。
では、価格設定に関するお店目線とお客様目線とは、何が異なるのか。
よく見かけるのは、「商品の価格が、一品一品微妙に違う」といったケース。
例えば、トマトは330円、枝豆は280円、漬物は350円。
このような形で、「ちょっとずつ値段が違う」というパターンのお店を見かけたことがあると思います。お店がこうした細かな価格差をつけてしまうのは、次のような意図があると考えられます。
お店目線の値段設定の意図
①原価が違う
⇒原価とは原材料のこと。つまり、仕入れの値段の異なりを、なるべく忠実に商品にも反映させているということです。
②料理の価値が違う
⇒ひとつひとつの商品は、どれも異なった仕込や手順を踏んでいるので、できあがるまでの仕込の時間や、完成に至るまでの技術料が反映されているケース。その他にも、同業他社と比較して、微調整を行う。といったパターンもあるでしょう。
③少しでもお客様に安いと思ってもらいたい
⇒(お客様に、少しでもお手頃な値段で提供したい。)といった気持ちが先行しているパターン。
(①や②はまだしも、③に関しては「ユーザーファースト」なのでは?)という気持ちも理解できますが、大半のお客様は50円未満の微妙な金額の違いはあまり気にしていません。結果的に、全体的な統一感が失われ、【見にくい】、【わかりにくい】といった評価をされてしまい、ネガティブな印象を持たれてしまう可能性が高いと言えるのです。
「見やすさ」、「わかりやすさ」を大切にする
前述したような価格設定は、主に小さな個人店などで見かけることが多いと思います。
一方で、大手のチェーン店などでは、商品の価格は統一されていることが多く、見やすさやわかりやすさを大切にされていることが多いです。
外食好きな方や、拘りの強い方は、(大手のチェーン店にはあまり行かない。)といった方が多い印象ですが、こういった点は大手の方が勉強になることが多いと思います。
(余談ですが、大手チェーン店はいちはやく最先端の技術や、トレンドなどを取り入れていたりするので、定点観測的に勉強しに伺うと、非常に為になることが多いと思います☺)
価格表記の美しさ
次に大切にしているポイントが、価格表記の「美しさ」です。
一見、意味が分からないかもしれませんが、「数字の組み合わせ」には相性があると思っています☺
説得力が増すよう、次に抜粋して紹介させて頂くのは、沖縄の「超」有名な外食企業「みたのクリエイト」さんの社長が仰っていた言葉です。
(みたのクリエイト社長のブログはこちらから)
売価って美しい価格っていうのが
なんとなく自分の中にあって。
780円っていうのは
美しくない。
それなら880円か
680円が美しい。
1420円って
超絶美しくない。
それなら1280円とか
1600円とかが美しい。
誰に伝えても
誰も分かってくれない。
でも、美しくないんだもの。
しょうがない。
誰に伝えても、誰も分かってくれないとありますが、僕は、めちゃくちゃわかります。
520円とか。
350円とか。
美しくないんです。
個人的には、できるだけ奇数を避けるようにしていました。
しかし、わかりやすく統一感があるよう価格表記を行うにしても、実際いくらの価格で統一するのか、迷われることもあると思います。そんな時は、まずは「8・9の法則」を実践してみるのが良いでしょう。
「8・9の法則」とは
「8・9の法則」とは金額の末を8に揃えたり、9に揃えたりするものです。
例えば1000円の商品にしても、980円にしたり、990円にすることで、心理的な割安感を演出する見せ方。
元々、日本では「8」という数字に対して、抵抗感が少ないと言われていたりもします。
ちなみに末を9に揃えるのは、99セントや999ドルといった形で、アメリカでよく使われている手法で、日本では外資のチェーン店が入ってくることにより、影響を受け浸透していったと考えられています。
個人的には、末の「9」揃えは、美しさを感じないため、僕は「8」揃えで価格を統一していました。
「上限価格」と「下限価格」を意識する
三つ目のポイントは、「上限価格」と「下限価格」を意識して値付けを行うことです。
特にこのポイントは、意識するだけで現実的に売上を上げることも可能になると思っています。
上限と下限を意識すべき理由は、一般的なひとの感覚として、商品やお店の価格面を判断するときには、高い商品と安い商品の幅にも影響されるといわれているからです。
つまり、価格設定で注意が必要なのは、単品価格に加え、上限価格と下限価格の値段の幅も意識しなければなりません。
例えば大衆酒場で、多くの商品単価が380円前後を占める中、一品単価が1300円や1400円の商品も、同じメニューの中に何点か混ざって配置されていると、お客さんは(しっかり確認して頼んだ方がいいな)と、心理的に警戒してしまうでしょう。
(この店は高い商品も含まれているから、気を付けないと。)といった印象を持たれ、警戒されてしまうと、そのお客さんは、どうしても追加注文に消極的になってしまいます。そうなると、単価は伸び悩んでしまい、売上に影響を及ぼしてしまう可能性も高くなります。
一方で、主力商品の一品単価が1500円を越えてくるような高級なお店なのに、なぜか280円や380円の商品が混ざってしまっていた場合、「高級なお店」としての価値、ブランディング力は損なわれ、「高級路線だけどリーズナブル」という中途半端な評価を受けてしまうかもしれません。
このような警戒心や、中途半端な評価を頂かないためにも、「上限価格」と「下限価格」は、なるべく幅を持たせない方がいいといえるでしょう。一般的には、上限と下限の価格差は2倍程度に抑えるのがひとつの目安ともいわれています。
たとえばワインだと、下限が3000円ならば、上限は6000円まで。
これが9000円まである場合、3000円のワインを注文した方の満足度は低下してしまう可能性もあります。
僕の場合は、メインゾーンの単価は580円~680円程で、下限は380円、上限は880円でした。
メインゾーンの単価から離れてしまうけれど、どうしても入れたいメニューがあった時は、手書きのメニューなどを別で用意して、「差し込みおすすめメニュー」として別口で設けてみてもいいのかもしれません☺(というか、実際に僕はそのような形で対応していました☺)
値上げするなら「下限価格」を狙う
上限価格と下限価格の意識を持つと、(どこの値付けを調整すべきか)といった判断もできるようになります。これは、実際特に役に立つ要素といってもいいかもしれません。
なぜならひとは、価格の高い商品へは注意や意識がいきがちですが、価格の低い安価な商品に対しては、意外と注意を払っていないものだからです。
例えば50円の値上げを行うとして、
880円の商品を930円にするのと、280円の商品を330円にするのとでは、同じ50円の値上げにも拘わらず、930円の方がインパクトが強く、印象に残りやすいと思います。
また、値上げしたとしても、下限価格近辺の商品に変わりはないので、お客さんにも勧めやすいことも大きなメリットといえるでしょう。
営業努力で、出数をより多く稼ぐこともできるでしょうし、お客さんの心象を悪くすることなく、売上アップも見込むことができます。
僕が実際にメニューを作っていた際は、「上限商品」は原価ぎりぎり(もしくは赤字)で用意して、お客さんの満足度を高めることを目的とし、一緒に注文して頂く枝豆やトマトなどの「下限商品」は、余裕を持たせた価格を設定することで、トータルで利益が生まれるような構成にしていました。
まとめ
簡単なようで、奥が深い「商品の値付け」。
周囲でも、(値付けが一番難しい)と口にされている方が多い印象です。
お店目線ではなく、お客様目線、ひいては自分自身が価値を感じる値付けができればいいのでしょうが、いかんせん売上直結な分、あっさりさっくり判断できるものでもないのでしょう。
今回は、僕自身が商品の値付けを行う際に意識していた三つの要素をご紹介させて頂きました。
また、僕が値付けを行う際に、役に立った書籍も添付しておきますので、興味があればぽちっとしてみてください☺
今回の記事はここまで☺本日も皆様にとって素敵な一日になりますように☺おしまい。
儲かる飲食店の数字 これだけは知っておきたい /日本実業出版社/河野祐治