【お金のジレンマと幸せとの関係性】書籍紹介【イースタリン・パラドックス】から読み解く【お金と幸せの関係性とは】

こんにちは☺ちょっぷです☺

今回は、【イースタリン・パラドックス】という、有名な幸福経済学の研究をご紹介しながら、「お金と幸せの関係性」に関して考察していこうと思います☺

▽参考著書は以下の二冊となっています▽

お金と人生の真実

著:本田 健氏

 

金持ち脳と貧乏脳

著:茂木 健一郎氏

 

今回は「お金と幸せの関係性」に関して考察していく内容となっていますので、

☆もっとお金があれば、自分は幸せになれると感じている方

 

☆所得が上昇していても、あまり満ち足りた気持ちになれていない方

 

☆幸せとお金は、どのように関連しているのか興味がある方

上記に該当する方々は、今回の記事は当てはまるんじゃないかなと思います☺

それでは、本日も元気よくいってみましょう~(*‘ω‘ *)

「イースタリン・パラドックス(イースタリンの逆説)」とは

「イースタリン・パラドックス(イースタリンの逆襲)」とは、南カリフォルニア大学の経済学者、リチャード・イースタリンにちなんで名づけられた、幸福度と所得水準との関係性を説いたものです。

イースタリンが1974年に発表した論文「経済成長は人間の運命を向上させるか?いくつかの実験的な証拠」の中で、経済成長や所得水準だけでは国民の幸せは測れないと主張しました。

この中で、「貧しい人はお金により幸福度が増すが、中流に達するとそれ以上お金が増えても幸福感はあまり変わらない」と唱えており、またこの結果は、自国アメリカだけではなく、日本や中国、ヨーロッパにおいても同様だと説いています。

幸せは所得の多さとは直結しない

「お金と幸せの関係性」というのは、過去様々な形で研究されてきた分野であり、「イースタリン・パラドックス」に代表される研究結果は、数多く存在しています。

例えば、書籍「お金と人生の真実」の中では

あとどのくらい多くの収入があったら、余裕をもてるようになるか?

という質問を、心理学者があらゆる所得層の人にしたことがありました。興味深いことには、年収300万円の人も、600万円の人も、1000万円の人も、

「あと20%ぐらい所得が増えれば、豊かな感じがすると思う」と答えた。

とあります。

その一方で、ある調査では、自分の収入が10%上昇したとしても、それによって幸せだと感じる人は意外と少ないといった調査結果も存在しています。

さらにいえば、年収が400万円から900万円までの人では、幸福感にあまり差はないといい、逆に年収1000万円以上になると幸福度が下がってしまうといった報告もあります。

このように、一般的には「お金と幸せ」には深い関係性が考えられますが、実のところ、お金という所得が、幸せに直結してはいないということが明らかとなっているのです。

お金のジレンマ

お金と幸せの関係性が明らかになったからといって、「じゃあ、お金はそれほど大切ではないのか」といった、単純なモノではないと考えています。

小説家の村上龍氏も

「お金だけで幸せになれるわけではないが、お金で避けられる不幸は、世の中には多い」と語られています。

この言葉に、お金と幸せの関係性、そのジレンマが隠されているのかもしれません。

お金で得られる幸福感に大差が生じないのも、あくまで中流以上の家庭の話が多く、「今日、食べるものに困っている」という方々を対象にすれば、お金は幸せに直結してくるでしょう。

お金は、動機を実現させる引換券のようなものなので、”お金のルーツ”を考えると、本質的には幸せに直結しないのは明らかだと思いますが、選択肢があまりない方にとっては、引換券それそのものに執着してしまい、「お金を得ることで幸福感を感じる」というのも理解できるところだと思います。

所得の不平等さは幸せに影響する

もうひとつの”お金のジレンマ”として、”所得の不平等さが幸せに影響する”といった研究結果もあります。

”所得の不平等さが幸せに影響する”と聞くと、「そんなの当たり前だ!」と言わんばかりに、自分より年収の高い人を思い浮かべる方も多いと思いますが、

不思議なことに、他の人が自分より貧しく、自分だけがお金を持っている状況でも、ひとはあまり幸せを感じないといいます。

▽以下、「金持ち脳と貧乏脳」より抜粋

脳科学の研究においても、自分がすでにお金をたくさん稼いでいるときに、自分自身がさらにお金を稼ぐのと、自分の周りの人たちがお金を稼ぐことのどちらがうれしく感じるものなのか、というテーマがあります。

普通であれば、自分がお金を稼ぐほうがうれしいはずなのですが、自分が満足するほどのお金を稼いでいる場合に限っては、周りの人がお金をたくさん稼ぐことがうれしくなり、脳内のドーパミンなどの報酬系が活発するのです。

つまり、不平等が減るほうが脳にとっては幸せであるということが研究でわかっているのです。

この研究結果は、幸せは、所得の大きさが影響するものではなく、周囲の人たちとの”人間関係”や、共に過ごしたりする”時間の共有”といったことが、より大きく影響しているということを明らかにさせている研究結果なのではないかと考えられます☺

しかし、「資本主義」という競争社会で頑張って、高い成果をだして多額の報酬を得ることにより、結果的に周囲の人たちと格差が生じてしまうと、今度はその格差という不平等が減ることを願いだすなんて、個人的にはとてもジレンマに感じてしまいますが、これもまた人間の美しい側面なのかもしれませんね。

まとめ

今回は、「イースタリン・パラドックス」から読み解く、「お金と幸せの関係性」に関して考察していきました。

人間は、例えば”資産運用”というと拒否反応を示す一方で、ギャンブルなどの賭け事に興じたり、幸せになるために仕事をしているはずなのに、仕事に没頭しすぎるがあまりに、仕事以外の大切なモノを犠牲にしてしまったりと、

所々に矛盾を感じるような行動をとってしまう性質が見受けられますが、その性質の多くには「お金」が関係しているようにも思います。

これまで解説してきたように、お金には矛盾ともとれるようなジレンマが多い為に、これらの矛盾した行動が生じてしまうのかもしれません。

奥深いテーマなので、一概には言えないことも多いですが、幸せをお金で買おうとして、”ラットレース”のように終わりが見えなくならないよう、気を付けていきたいですね。

本日もみなさまにとって、良い日になりますように☺おしまい☺

 

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