僕は、ひとを幸せにするためには、自分自身が幸せな状態であるのが前提でなければならないと思っています。そもそも、一番身近な自分自身という、たったひとりのひとも幸せにできないひとが、周囲のひとを幸せにできるとは思えないからです。
持論として昔からこの考えの元に生きてきたのですが、最近、同じようなことを伝えている本をみつけたので、合わせてその一節をご紹介し、この持論をより確固たるものにしていきたいと思います( `ー´)ノ
参考著書【質問は人生を変える】 著者 マツダヒロミさん
シャンパンタワーの法則
ドラマや高級クラブなどでみかける、シャンパンタワーをご存知でしょうか?
グラスをピラミッド状に積み上げ、一番上のグラスからシャンパンを注いでいく、といったセレモニーです。
そのシャンパンタワーを自分や周囲のひとたち、注ぐシャンパンを幸せの原動力である「愛とエネルギー」に見立てるとして、どのグラス(ひと)から注いでいくのか?
家族のため、友人のため、スタッフのため、お客様のためにと、注いでいるひとは多いと思いますが、その順番は正しいでしょうか?
著者のマツダヒロミさんは、まずは自分自身に注ぐことが大事であり、このシャンパンタワーの法則のなかでは一番上に自分自身が存在していることが大事であると伝えています。
そして、
・2段目に家族
・3段目に友人や仕事のスタッフ
・4段目にお客様
・5段目に社会や地域のひとたち
という形で、関係性の深いひとから順に注いでいきましょう。と伝えています。
僕はこの形はとてもわかりやすいと思いましたし、「正しいエネルギーの流れ方」だと感じました。
自分自身が満たされて、あふれてきたら、欲張らずに周囲のひとに注いでいく。
自分のグラスを満たしていることで、ひとにより優しくできると思います。余裕をもって接することができるし、課題の解決にも地に足をつけて取り組めます。
まず、自分の心を満たすことは、すべてにおいて大事なことなのです。
与えるつもりが、奪っている
例えば、誰かに何かを与える時、自分が満たされていないと本当の意味で与えることができません。
仕事で忙しいパートナーに「たまには料理をしてあげよう」と思うとき、「相手に感謝されたい、あなたはすごいとほめられたい」という気持ちで行動すると、無意識に相手に対して「ありがとう」という感謝の言葉を求めてしまいます。
「してあげたい」から始まったはずなのに、「お礼が欲しい」になっていることが問題なのです。それ以上に「もらって当然」と要求しているかもしれません。
要求するということは、相手のエネルギーを奪うことになります。
もし、本当に自分の心が満たされていて、相手を喜ばせたいと行動するならば、「ありがとう」といわれなくても、不満はおこらないはずです。
上記は賛否両論あるかもしれませんが、この傾向の強弱は、確かに心のグラスが満たされているのかどうか?が大切になってくるとは思います。
当時の社長が教えてくれた【利己】と【利他】
以前、僕が独立する前、確か23歳くらいの最も鼻息が荒かった(笑)頃に、当時勤めていた会社の、とても尊敬している社長とご飯を共にする機会がありました。
その社長は、いつも口癖のように言っていた言葉が【利他】であり、
「周囲のひとを大切にするんだよ」ということを伝えてくださっていたのですが、その日も直接、
「結局幸せというのは、自分と関わっている周囲のひとの【喜びや感謝の総量】で決まるから、周囲のひとが喜んでくれるようなお手伝いをして、そのひとの喜びや感謝を感じることで、僕自身もより幸せになれるよね。だから、僕がひとの幸せのパイを増大させ続けることで、僕は誰よりも幸せ者になれるということだ。」
というお言葉を直接言われ、正直な所、当時鼻息をフー!フー!いわせている僕としては、いまいちピンとこなくて
「いや、僕は自分が成功したいからこの会社に入りました。周囲のひとに構う余裕はありません。社長とは違って、僕は利己的な人間かもしれませんね。。」
とお伝えし、正直落ち込んでしまいました。僕みたいな利己的な人間では成功できないかもしれないな。と思ったからです。そんな僕をみて、社長は優しい笑顔で、そっと言いました。
「それでいいんだよ。最初はね。頑張ってね。」
当時は、【利他が大切】といつも仰っている社長が、【利己でいい】と言ってくれたのは、落ち込んだ僕へのただの優しいフォローだと思っていました。
ですが、今思えば、【最初は利己で】というのは、自分を幸せにすることで、利己のフェーズから利他のフェーズに移れる。という意味だったんだなと思います。
僕は社長に比べると、まだまだとても未熟な人間ではありますが、それでも僕なりに、「心の豊かさ」や、「人生の幸せ」に関しては、ある程度自分の中の解が出来てきていて、そこに近づいている実感もあります。これは、僕自身の心のグラスが満たされかけている状態だと認識しているので、
今はまだまだ【利己】側の人間かもしれませんが、どんどん【利他】側に近づいていき、周囲のひとをより大切にできるように努めていきたいと思います。