最も効果の高いリラックス方法

停滞は後退か

1868年の明治維新から、まだ150年程度しか経過していないにも関わらず、

テクノロジーの進化はとんでもないスピードだ。

世界経済は常に成長し、前進を続けている。

それが「停滞は、後退」であるといわれる所以なのかもしれない。

止まること自体は、自分自身が後退するわけでは無い。

でも、知らず知らずに後退してしまっている。

なぜなら世界は成長し続けているから。マクロでみると化学も経済も前進が止まらない。

「停滞が後退である」のは、周囲や環境が常に前進を続けている分

自身が後退してしまっているように感じてしまうからだ。

現代は、周囲の情報が手に取るようにわかるようになっている。

停滞している時に、ふと周囲はどうしているのか調べてみると

前進しよう、成長しようとしている状況が手に取るように伝わってくるだろう。

そうしてまた

自分はこのまま止まっていていいのか?

取り残されないように、自分も前進しなければいけない

なんて、劣等感に襲われてしまうんだろう。

「停滞は後退」という言葉は、確かに間違ってはいないのかもしれないが、

立ち止まることが許されないという強迫観念めいたものを感じてしまう。

別に、停滞したっていいだろう。後退したっていいはずだ。

そもそも誰も走り続けることなんかできるはずがない。

みんな見せていないだけで、実はしっかり休息しながら前進している。

劣等感に襲われる必要なんかない。しんどいなら休んでしまおう。

本記事は、そんな疲れた現代人におすすめの休息のとりかたを紹介する。

自然は、一番強力なパワースポット

休息するとは、リラックスするといえる。

リラックスするには、何が必要だろう?

瞑想やマッサージ、読書や音楽などが候補にあがるだろうか。

これらは確かに効果的だろう。しかし、最適解ではない。

2016年のメタ分析では、

自然と触れ合うことで、最も高いリラックス効果を生むことが明らかとなっている。

※メタ分析

複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること。またはそのための手法や統計解析のこと

リラックスに対する効果量の測定結果

メタ分析では、

瞑想やマッサージなどで得られるリラックス効果が0.57であったのに対し

自然に身を置き、ゆったりと過ごすことで得られるリラックス効果は、なんと0.71であった。

※(効果量0.5以上は効果が大きいとされている)

この結果から、リラックス効果をもたらす行動は、

自然と触れ合うことで、最も高い効果を生み出していることがわかる。

近年、パワースポット巡りなども流行したが、

そもそも自然そのものが、大きなリラックスパワーを持っていることが理解できる。

また、わざわざ山や森林に入っていかなくても、身近な場所でも十分効果は享受できる。

自然豊かな公園や、海や川など、自然な音や動きが楽しめるような場所に身をおくだけでも、十分な効果が期待できるだろう。

そして、なんといっても、これらの行動にコストは殆どかからない。

自律神経のアクセルとブレーキ

僕たちには、自身でコントロールできない自律神経という体内環境の調整機関があります。

この自律神経には大きく2種類あり、それが交感神経(アクセル)副交感神経(ブレーキ)である。

普段仕事などで忙しなく動いているときなどは交感神経が、睡眠時などは主に副交感神経が働きます。

この二つは相反する行動でバランスをとっていますが、

どちらかに優位性が偏った場合、様々な不調を引き起こしてしまいます。

【止まるな、進め】の強迫観念で頑張り続けているひとは、

交感神経(アクセル)に多くの刺激を受けている状態といえる。

頑張るのは立派だし、その観念も素晴らしいとは思う。

でも、頑張るためにも休息は必要で、頑張りたくなくなってしまったひとにも、休息は必要だ。

休息は、自身を整える

貴重な休みの日を、なんにもせず無駄に過ごしてしまった。

と悔やむひとは多いが、それは誤りだ。

その時間は、確実に自分を整えている。

そして、どうせ無気力な時間を過ごすなら、近場の海や川、自然豊かな公園なんかにいってみよう。

それだけで、整い方がいままでと全然違うことに気付くだろう。

僕たちは、過去や未来を考えることは得意だが、今をみているひとは実は少ない。

自然に身を置いて、「今この時」の時間を噛み締めてみたら、とてもありがたく、贅沢な時間だということが理解できる。なにを隠そうこの僕も、自然によるリラックス効果をとてもよく享受している。

しんどくなったら、みなさんにも是非やってみてほしい。

リラックス効果において、自然に勝るものはない。

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