リクルートワークス研究所の、
「ビジネスパーソンの学習に関する調査結果」は関係者に衝撃を与えました。
日本人の学習に対する姿勢が、あまりにも消極的であることが浮き彫りになってしまったからだ。
今回は、学びの意識に関して、記事にしていこうと思う。
参考著書:日本はもはや後進国 著者 加谷珪一さん
目次
ほとんどの日本人は、学習を行わない
同社が行った全国就業実態パネル調査(2018年)によると、日本の雇用者で自己学習しているひとの割合は33・1%、企業から学びの機会(通常業務を離れた教育機会)を提供されているひとの割合は22・5%であった。
この調査結果をみると、日本のビジネスパーソンの大半は何も学んでおらず、企業から学ぶ機会も与えられていないことが明らかとなりました。
先ほどのリクルートの調査で、学習しない理由について、さらに驚くべき結果も明らかとなっている。
同社は、「学んでいない」という回答者の、学んでいない理由に関して、様々な項目を準備していた。例えば、
・仕事が忙しい
・金銭的に厳しい
・今の会社ではあまり役に立たない
・必要な知識は既に身につけている
などである。しかし、これらの項目があるにもかかわらず
51.2%という、圧倒的なトップとなった項目が
「当てはまるものがない」という理由であった。
苛烈な言い方をすれば「自分が学習しない理由など考えたこともない」ということである。
学ばない姿勢は、学生時代から継続している
ちなみに、学生時代に授業やテスト対策以外で関心をもったことについて、
自ら学習したというひとは12・6%であり、
その他のひとは、まったく学習しないか、テスト対策のみの学習だったと回答している。
どうやら、学校に行っても、「学習する習慣」までは身に付かないみたいだ。
また、長く学習しない習慣がついてしまったひとに対し、
「学習が必要だ」と訴えても
学ぶために、なにをどうすればいいのかも分からないというひとが多いことも想像できてしまう。
「主体的な学び」とは
堀江貴文さんは、学びに関して「努力するな、没頭しろ」と伝えています。
また、メンタリストのDaigoさんも、努力に関して
「努力とは、やりたくないことである」と伝えています。
そもそもなぜ、学びが必要なのか?
一昔前までは、テストで高得点をとるために、やりたくない努力を行って、
良い成績をとり、良い学校に進学し、良い就職先に入社することは、ひとつのゴールでした。なぜなら、
・年次昇給 ・終身雇用
が約束されていた時代だからです。
つまり大企業など、条件の良い会社に入ることができさえすれば、
後は何もしなくても上りエスカレーターに乗っているような状態であったからです。
だから入った後は、貪欲に学ばなくても、何とかなる時代だったともいえるでしょう。
ですがみなさん周知のとおり、
既に「入社さえすればもう大丈夫」な時代は崩壊し、とっくに過ぎ去っています。
大きな話題にもなりましたが、
2013年に行われたダボス会議(世界の有識者が集まり未来を討論する会議)でも
「今、生まれた子供が将来働くとき、現時点では存在しない職業に就く割合」
として、「65%」の数字をあげています。
これは、ひとりひとりが、自分の好きなことに没頭した結果ともいえそうです。
好きなことをやることが、学びに繋がる
僕は学生時代、学ぶこととは、辛いことなんだと感じていました。
みんなと同じ内容を勉強しても、なぜか点数に差が出てしまう。
同じ授業を受けていても、なぜか理解度に差が出てしまう。
教室にいる、ひとりひとりに、それぞれの個性や価値があるはずなのに、
「点数の良し悪し」だけが評価される。
そんな学校で、もっと学びたいなんて、当時は思えなかった。
そんな僕も、今では「学び続けている」と言ってもいいかもしれない。
好きなことをやっているだけですが
毎日読書をしているし、毎日文字を書いている。
気になることも、片っ端から調べている。
でもそれは好きだからやっている。だれにも強制されたことはない。
学ぶことは辛いことと感じていたけど、好きなことは学びたいとも感じている。
だから、みんなも、好きなことだけやればいいと思う。
これが没頭かどうかはわからないけれど、努力じゃないことだけは確かである。
僕は正直、アンケートに答えた、学ぶ気持ちのないひとたちに
今更学ぶ姿勢をつけようなんて、言っても無駄だと思っている。
なぜなら主体的にやりたいと思えば、もうやっているはずだからである。
でもやらない理由が、「学び」に対する「苦手意識」や「嫌だと思う感情」であったなら、
そこは変えてあげられるんじゃないかとも思う。
だから、みんな、好きなことだけやればいい。
好きなことを深めることこそが、ひいては学びに繋がり、没頭に繋がると思うからだ。