たくさん行動しよう!という書籍や、マルチタスク管理術!というような
いわゆる「行動の足し算」を教えてくれる書籍はたくさん存在します。
しかし、本当に大切なのは、行動の足し算ではなく、行動の引き算であり、
「やることを決めるのではなく、やらないことを決めていく」ことが大切です。
本記事は行動の引き算の教科書ともいえる名著、「エッセンシャル思考」という書籍をご紹介します。
目次
エッセンシャル思考とは
※エッセンシャル
絶対必要、絶対不可欠なもの
自分にとって一番大切なことを見極め、それ以外のことを上手に切り離していくことで、
やりたいことのみにエネルギーや集中力を最大限投資することができ、
最小の時間で、最大の成果を上げることが可能となります。
書籍の中では、見極める力や、捨てる技術、またそれらを上手に仕組み化する方法を具体的に紹介されています。
できるひとは、やることを増やすわけではなく、やらないことを増やしている
実は、多くの「成果を出し続けている方々」は、「自分がやるべき仕事だけ」を選んでやっています。
代えの効く仕事に関しては、どんどんひとに任せていっているので、「やりたくない仕事」という「ノイズ」がほとんどない状態で自分の好きなことだけに集中しているといえます。
選択とは、「トレードオフ」で、トレードオフが発生する選択は、「どちらも捨てがたい選択」であり、捨てる為には痛みが伴います。
何かを選ぶとは、何かを失うときであり、選択し続けることは、その他を失い続けることを意味します。
やるべきことすべてを自分ひとりで抱え込む行為は、傍目からすると立派に見えるかもしれませんが、その行動は、時間とエネルギーと集中力の分散を意味します。
エッセンシャル思考を実行に移すには、
「実はほとんどの物事は、本当に大事なことではない」ということを理解しなければいけません。
パレートの法則
似ている考え方に、「パレートの法則」というものがあります。
「2:8の法則」とも呼ばれており、ある事象の20%が、全体の80%の成果を生み出しているというものです。
エッセンシャル思考は、このパレートの法則の中の20%を見極め、最も大切な20%以外は捨ててしまい、残った20%だけに集中力を捧げることを意味します。
したがって、例え「少しでもいいな」と思ったコトだとしても、それが「100%絶対に良い」と思わない限りは、断る決意を持つことが大切であると、本書の中で何度も力説されています。
エッセンシャル思考は習慣化してこそ意味がある
エッセンシャル思考は、
選択におけるトレードオフを理解し、ほとんどの物事は必要ないことと認識し、必要ないものはしっかりと断り続けることで、最大限の成果や人生の充実度を高められる可能性が高まりますが、これは一度や二度行動に移した程度では、変化は実感できません。
しっかりと仕組み化して、日々意識し実行し続けることが大切となります。
考え方としては、今までの考え方であった
「より多く、よりたくさん」という発想を捨ててしまい、改めて、「より少なく、そしてより良く」
でたらめに増やしていくのではなく、計画的に減らしていくことで
これまで忙殺されてしまい、感じていた無力感が、少しずつ充実的な日々に変化していくことが実感できると思います。
エッセンシャル思考は、難しい
著者のグレッグ・マヒューン氏は、本書の中で、エッセンシャル思考を実行し続けるのは、
とても難しいことでもあると伝えています。
ひとに頼むより、自分がやってしまった方が速いな、と感じたり、
ひとからの依頼を引き受けるより、断る事の方が辛いな、と感じたり、
100%ではないが、少しいいなと思う案件なら、
多少無理をしてでも引き受けたほうが良いなと感じることも多いからです。
迷いや葛藤もある中、自分の最も大切な軸をぶらさず、ごくわずかの物事に集中し続けるためにも、
常に「行動の引き算」を意識し、絶えず意識し続けていきたいものですね。
まだ読んでいないひとは、おすすめなので、是非一度読んでみてください。
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