【貧困を救う】おてらおやつクラブとは

以前ご紹介した本の中から、「おてらおやつクラブ」という

恥ずかしながら今回初めて知った素敵な活動があったので、ご紹介したいと思います。

▽以前ご紹介した本はこちら

▽参考記事

【卵の賞味期限】が【日本】と【海外】で【大きく違う理由】

おてらおやつクラブとは

おてらおやつクラブという食材支援の活動があります。

▽おてらおやつクラブHP

https://otera-oyatsu.club/

この活動の内容は、お寺にお供えされる様々な「おそなえもの」である食べ物を、だめになるまえに、仏さまからの「おさがり」としていただき、全国のひとり親世帯を支援する団体と協力しながら「おすそわけ」する活動です。

◇おてらおやつクラブ

賛同寺院数 1608寺院

登録団体数 507団体

おすそわけを受け取る子供の月間延べ数 22000人

おてらおやつクラブが生まれた背景

お寺にお供えされる様々な「おそなえもの」の食べ物は、最終的にどうなるのか。

それは当事者のお寺さんにしかわからないことですが、

実は、「最終的に捨てられてしまう」ことも、少なくないようです。

おてらおやつクラブを立ち上げた、奈良県・安養寺の住職である松島さんも、お供え物の処分に対して、ずっと頭を悩ませていたとき、たまたまニュースで、母子餓死事件を知り、

日々処分しているお供え物も、何かの役に立たないかと思い立ち、行動に移したといいます。

おてらおやつクラブは、全国的に活動している

2013年に同氏が始めたこちらの活動。あれよあれよという間に広がり、2年後には全国47都道府県にまで広がってたそうです。

そもそもお寺には旬のものから、地のもの、果物、お菓子などがお供えされます。

そして、最終的にそれらを処分してしまうのは、どのお寺さんにも共通の問題であったのでしょう。

活動の広まりの早さは、それだけ心を痛めていたひとが多かったことを意味しているのでしょう。

おてらおやつクラブの仕組み

活動の流れは次の通りです。

●母子支援施設が、経済的に困窮しているひとり親世帯を、おてらおやつクラブに紹介する

●おてらおやつクラブ事務局に情報が集まる

●全国の賛同寺院のうち、当該家庭の近くのお寺に連絡がいく

●お寺から当該のひとり親世帯へ食べ物を送る

これがおてらおやつクラブの仕組みと流れです。

しかし、あくまで支援の専門団体ではないため、母子支援団体の「後方支援」といった位置づけでサポートしているといいます。

日本の貧困率

2018年(平成30年)の子どもの貧困率(17歳以下)は13.5%であることが、2020年7月17日に厚生労働省が発表した「2019年 国民生活基礎調査」の結果から明らかになりました。

これは、全体でみると約7人に1人の子どもが貧困状態にあることを示しています。

このうち、「大人が1人」のひとり親世帯では48.1%と、約半数が貧困状態にあります。

貧困は、身近ではあまり公になることもないため、当事者以外はあまり実感を持ちませんが、確実に存在している社会問題の一つといえるでしょう。

おてらおやつクラブのロゴマークが意味するもの

おてらおやつクラブのロゴマークは、真ん中に子供がいて、その子供を両腕で囲うような丸い形をしています。

真ん中は子供ですが、僕たち支える側もいつ守られる側になるかわからない。

支えているひとも、守られているひとも、自分ごとでいられるように。という意味が込められているといいます。

おてらおやつクラブは、お寺に「ある」ものと、社会に「ない」ものとをつなぐ活動なんですね。

余った食べ物を無駄にしないその他の活動

今回ご紹介したおてらおやつクラブの他にも、あまった食べ物などを持ち寄り、寄付する施設や団体はいくつか存在します。

例えば「フードドライブ」や「フードバンク」など。

これらの活動は、企業や地方自治体など、様々な形態で全国的に取り組まれています。

●お中元やお歳暮で頂いたけど、食べきれないもの

●安売りやまとめ買いで買いすぎてしまったもの

●お土産などで頂いたけど、あまり好みではなく、放置してしまっているもの

●冠婚葬祭で頂いた、お茶や食料品セットなど

これらのようなものは、身近でもだめにしてしまったもの、してしまいそうになったものなど、意外とたくさんありますよね。

このような食材を、困っている方々に届ける仕組みや団体は、全国的に存在しているのです。

もし興味があれば、この機会に、近隣に存在する調べてみてください(*^^*)

日本の食材支援団体のみ「賞味期限切れNG」

食材支援団体などは、そのほとんどがアメリカなどから生まれたものです。

そして、アメリカなど海外の食材支援団体と日本の食材支援団体で大きく異なる点として、

「賞味期限の制限」があります。

実は海外の食材支援団体に持ち込まれる食材の多くは「賞味期限切れOK」となっています。

しかし、日本では「原則賞味期限内」がルールとしてあります。

以前の記事でも賞味期限のお話はご紹介しましたが(上に添付している記事)

賞味期限切れの制限さえなければ、もっともっと、とても多くの食材が困っている方々に届くはずなのに。。と感じてしまいます。

このようなことを言うと「何かあったらどうするんだ」といったお声も必ずあがりますが、

それではなぜ海外では「賞味期限切れOK」なのか。その背景を考えてほしいと思います。

まとめ

おてらおやつクラブの活動を知り、とても素敵な活動と思ったので、こちらのブログでもご紹介してみました。

慈善事業やボランティアなど、僕自身は経験したこともないですし、募金経験も数える程度しかありません。

ですが、このように実際に行動を起こし、社会を少しでも良くしようと活動されている方々を見ると、素直に尊敬しますし、なにより刺激をもらいますね。

僕も何かの頂きものなどで、「申し訳ないけれどこれは苦手だな」と思って敬遠していた食べ物など、過去に思い当たることがあるので、また同じような経験をした時は、寄付など行ってみたいと思います。

少しの行動で、誰かの何かの役に立てばなによりうれしいですね。行動していきましょう!おしまい(#^^#)

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