今回は、
三浦 由紀江氏著書
「時給800円から年商10億円のカリスマ所長になった28の言葉」という本を基に、
クレーマーに対する対応法や、悪質なクレームをつける「モンスタークレーマー」の撃退法をご紹介していきます。
目次
「時給800円から年商10億円のカリスマ所長になった28の言葉」著者の経歴
本作の著者である三浦さんは、2012年の8月20日に放送された、
NHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で
JR東日本グループのNRE(日本レストランエンタプライズ)大宮営業所長として
駅弁販売などをメインに、ご活躍なされている姿が放送され、全国的に有名になられたお方です。
著者の経歴は次の通り。
⇒一般的な専業主婦
⇒44歳でパート勤務を始める
⇒働きぶりを認められ、52歳で正社員となる
⇒その1年後に赤字続きであった大宮営業所の所長に抜擢され、管理職になる
⇒就任一年目で年間売上を5000万円アップさせる
⇒その後、着実に業績を上げ、就任4年で売上を1億1000万円アップさせる
長年一般的な主婦を務め、その後パートから始まった輝かしい経歴は
周囲と比べ、著者が特別だったから成し遂げられたわけではなく
ありふれた日常や仕事に対して、ただ毎日、一生懸命であることで生じた結果なんだと、本作を読み進めながら感じられることでしょう。
本作の内容
本作の内容は、著者がパート・正社員・管理職を通じて培ってきた、現場のノウハウなどがメインとなります。内容は次の通り。
●9割以上のパート・アルバイトさんたちのやる気を向上させる方法
●駅弁弁当の廃棄量を「激減」させた秘密
●スタッフ育成のポイント
●部下育成と、子育ての共通点
●クレーマーをファンに変える方法
●モンスタークレーマー撃退法
●数字を残すコツとは
●即戦力・アルバイトの採用のコツ
●がん告知後の、新境地
接客業全般において共通している内容だったので、共感できるものや納得できる点も多々ありました。
ひとと関わるお仕事に就いている方は、一読してみる価値はあると思います(*^^*)
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接客業では避けられない「クレーム対応」
クレーム対応が好きという方は、よほど特殊でもない限りいませんよね。
中には「クレーム」と聞いたらアレルギー反応を起こしてしまうひともいるでしょう。
しかし、接客業や販売業を行っていると、クレームは避けては通れません。
僕も長らく、ひとと関わるお仕事に就いていたので、少ないながらクレーム対応をしたことも何度かあります。
クレームと聞くと耳は痛くなることもありますが、実はクレームには
「ありがたいクレーム」と「悪質なクレーム」が存在します。
ありがたいクレームとは
ありがたいクレームとは、供給者である企業側が「気付いていない」改善点を、クレームという形で意見してくれます。
このクレームを伝える消費者は、「クレームと思われたらいやだな。。でもこれは、伝えたほうがいいな。」と考え、勇気をだして伝えて頂くケースがほとんどです。
したがって、このタイプのクレーム(意見)は、耳が痛いどころか、心から感謝しなくてはなりません。
本作でも、ありがたいクレーム(意見)に対しては、
誠心誠意改善することを約束するとともに、商品の返金代はもちろん、電話代などのクレームを入れる為に発生してしまった費用も差し上げるなどの対応もとっているとご紹介していました。
クレームを入れた側としても、ここまでしっかりと対応されると、むしろ感動してしまうし、今後も応援したいと感じてしまいますよね。
この感動体験がおこると、「クレーマー」は「ファン」になって応援してくれるようになります。
悪質なクレーム
ありがたいクレームは大切にする一方で、悪質なクレームは、毅然とした対応をとらなければなりません。
「クレーム」というワードにアレルギー反応を起こしてしまう方は、こちらのタイプの「悪質なクレーム対応」のしんどさを、身をもって経験しているからでしょう。
悪質なクレームは、慣れていなければ、多大な時間とエネルギーを吸い取られてしまいます。
次に、悪質なクレームに対するポイントをいくつかご紹介していきます。
悪質なクレームには、三つのポイントを踏まえて対応する
悪質なクレーム対応で、総じて大切とされるのが、「主導権」を握らせないこととなります。
そして、そのために必要な具体的な3つのポイントが次の通りになります。
●おうむ返し
●メモを取る
●データ
ひとつずつ、順番に解説していきます。
「おうむ返し」
クレーム対応ではよく伝えられることですが、おうむ返しを行うことで、会話の速度を遅らせることができます。悪質なクレームには、ペースを握らせないことが大切なポイントとなります。
おうむ返しを行うことで、相手のペースに巻き込まれずに、冷静にやりとりができるようになります。
「メモをとる」
悪質なクレームは、よくよく聞いていると倫理が破綻していたり、つじつまの合わないことを言ってきたりします。
また、クレーマー自身も、実は無理難題を言っていることをわかっているので
メモを取りながら伺ったり、聞き手の横にメモをとる人物を置くだけで、相手は勝手にプレッシャーを感じていきます。
「データ」
悪質なクレームは、要約すると
「証明できないけど、ここで購入したものだから弁償(返金)しろ」と言っている場合がほとんどです。
したがって、根拠が必要になる場面も多くなるので、データに基づいた対応をとりましょう。
例えば「レシートがない」といった場合でも、「購入データで遡れる」ことを伝えてみたり。
遡った商品が、同じロットで冷凍保存などされていれば、商品の確認もできるかもしれないし、
本当に購入しているかも明らかとなります。
悪質なクレーマーかどうかは、核心に迫れば迫るほど「焦り」が見え始めるので、見破るのは難しくないでしょう。
悪質なクレーマー体験
悪質なクレーマーは、意外と身近に存在しています。
これは僕が居酒屋を経営していた時の、実際の体験談です。
僕の場合は、お店のオープン前の仕込中に、40代後半くらいのおじさんが怒鳴り込んできました。
おじさん)この間、5~6人でこの店で飲食したけど、その時の商品に髪の毛が入っていた!どうしてくれるんだ!
これが事実であれば、今後ともより一層気をつけなければいけないことですが、
事後報告で「髪の毛混入」を伝えてくる方はまずいないため、この時点で「怪しいクレームだな」と感じていました。以下に続きます。
僕)ご来店ありがとうございます。髪の毛が入っていたんですか?それは大変申し訳ございませんでした。
おじさん)謝られてもどうしようもない!どうしてくれるんだ!!
僕)はい。お店としては、今後そのようなことがないように、さらに注意喚起、また確認を徹底していきます。
おじさん)今から注意されても、実際髪の毛が入っていた俺たちはどうするつもりだ!?
この時点で「悪質なクレーム」ということは確信しており、
(悪質なクレーム内容を隠すために、テンションを高めにしているんだろうな~)
なんて思っていました(笑)
また目的も金銭の要求であることもわかっていました。
僕)申し訳ございません。「気付いたその時」にお伝え頂ければ、返品や交換もさせて頂きましたが、現状僕たちができることとしては「再発防止」に取り組むこととなってしまいます。
おじさん)お前!そんな対応でいいのか!?一緒に行ったツレも怒ってたし、お前の「誠意次第」では「保健所」にも伝えるぞ!?
僕)大変申し訳ございません。我々で改善もしていくつもりですが、お客様がご納得できない場合は、勿論保健所に伝えて頂いても構いません。この度は申し訳ございませんでした。
おじさん)お前!知らんからな!保健所に駆け込むからな!営業できなくなるぞ!本当にいいんだな!
僕)はい。もちろんです。この度は申し訳ございませんでした。
おじさんは、切り札である「保健所」というワードにもひるまない僕をみて諦めたのか、
おじさん)覚えとけよ!絶対保健所に言うからな!!
と怒鳴りながら去っていきました。
その去り姿はさながら、よく見るアニメの悪役のようなものを彷彿とさせ、
少しおもしろくも感じてしまいました。
(保健所に伝えても、保健所も対応に困るんじゃないかな。)
こんなことを考えながら、その背中を見送ったことをよく覚えています。
このように、悪質なクレームを言ってくる方は、ごく身近に存在しています。
クレームは、実は全部で3種類
ちなみに、クレームは全部で「3種類」存在しています。
「ありがたいクレーム」と「悪質なクレーム」
そしてもうひとつ
「サイレントクレーム」です。
サイレントクレームは表にでないクレームで、
サービスや商品に不満なことがあったとしても、ほとんどの方は伝えてきません。
この場合、サイレントクレーム(不満はあるけど意見しない)となります。
そして、そのお店は2度と利用されなくなります。
だからこそ、わざわざ意見をだしてくれる「ありがたいクレーム」には、誠心誠意感謝しなければならないのです。
多くの方が黙っていることを、わざわざ時間とエネルギーを使って、自分の会社のために伝えてくれているのだから。
まとめ
クレーム対応は、こちらに非がある場合、
誠心誠意対応しなければなりませんが、それと同じくらい見極めも大切になっていくでしょう。
悪質なクレームは、見極めさえできれば、時間やエネルギーは吸い取られますが、対応自体は難しくはありません。
この記事が、クレーム対応に悩んでいる方の一助になれば、なにより嬉しいです(*^^*)おしまい
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