【知っておくべき”付加年金”】「第一号被保険者(自営業者)」専用の年金制度

前回の記事で、”自営業者専用”の”三つの年金制度”、その概要をご紹介しました。

今回はそんな三つの年金制度の中から、【付加年金】に関して、

おすすめポイントや、加入すべきかどうかまで、検討していきたいと思います。

▽前回の記事はこちらから

「第一号被保険者」専用の年金制度【自営業者の為の三つの年金制度】概要編

◇付加年金とは

前回記事のおさらいも兼ね、

付加年金をざっくりとまとめたものは次の通りです。

付加年金

 第1号被保険者が国民年金に上乗せして受給するための年金制度

☆毎月の国民年金保険料に、月額400円を加算して支払うことによって、将来、国民年金に付加 年金を加算した金額を受け取ることができます。

付加年金の額(年額)=付加年金保険料を支払った月数×200円

☆国民年金基金との併用はできない

付加年金の仕組み

付加年金は、前回ご紹介した「三つの年金制度」の中でも、最もシンプルな仕組みとなっています。

☆支払い時

⇒月々の年金負担額+400円

☆受給時

⇒支払った月数×200円

構造がシンプルゆえ、判断すべき点も単純明快になるでしょう。

要は、総支払い金額よりも、総受給金額の方が上回る予測が強いならば、加入を検討したほうがいいでしょうし、受給額のほうが下回る、もしくはトントンくらいの予測が立つならば、わざわざ加入する必要もないといえる。

では、実際にこの制度は「利用すべき」なのか、シミュレーションしてみていきます( `ー´)ノ

付加年金の試算例

まずは、付加年金へ加入できるひとの条件をみていくと次の通りとなります。

☆付加年金の加入条件

⇒20歳~60歳未満の第一号被保険者(自営業者やフリーランス、学生や無職等)

⇒65歳以上の人を除く任意加入被保険者

基本的な加入期間が40年間なので、40年間フル加入した場合の試算例でみていきましょう。

☆総支払額(40年間)

40年=480カ月(12カ月×40年=480カ月)

400円×480カ月=192,000円

 総支給額=192,000円

 

☆受給額(計算式:支払った月数×200円)

200円×480月=96,000円(年額)

96,000円×2年=192,000円

40年間付加年金を支払った場合の試算例から考えると、

年金受給から僅か2年後の67歳で「総支払額の回収」が終わることとなります。

そして、あとは寿命の数だけお得になっていく。

試算例から確認すると、非常~にお得な制度設計だといえるでしょう。

30年間の試算

上記結果は、「加入年数」が異なっていても、同じとなります。

僕は今30歳なので、試しに30歳から60歳までの「30年間」でも試算してみましょう。

総支払額(30年間)

30年=360カ月(12カ月×30年=360カ月)

400円×360カ月=144,000円

総支給額=144,000円

 

受給額(計算式:支払った月数×200円)

200円×360月=72,000円(年額)

96,000円×2年=144,000円

このように、途中から入っても、結果は変わりません。

付加年金は、いつ加入したとしても「僅か2年」で回収できる優れた制度。

個人的には、”第一号被保険者専用”の”三つの年金制度”の中でも、一番推奨できる制度だと思っています。(ちなみに僕も今月加入予定)

付加年金のデメリット

ここまでみていくと、付加年金は”メリットしかない”と感じられた方も多いかもしれません。

しかし、付加年金にも、少なからずデメリット(リスク要素)も存在するので、次に挙げていきます。

✔65歳までに亡くなると、付加保険料は全額損となる

✔67歳までに亡くなると、年金受給額と支払い保険料の差額分が損となる

✔インフレリスク(支払い時と受給時で、紙幣価値が同じとは限らない)

無論、これらは確かにリスク要素となりますが、享受できるメリットを考えれば、個人的には”問題視されないレベルのリスク”だと考えられます。

付加年金の加入方法

付加年金の申し込み先は、お住まいの市区町村及び町村役場の窓口にて行えます。

また、後日ご紹介予定の「国民年金基金」との併用加入はできないので、どちらに加入すべきか迷われている方は、注意が必要となります。(個人的には付加年金推奨派です(*^^*))

まとめ

今回は「第一号被保険者(自営業者)」専用の三つの年金制度の中から、”付加年金”に関してご紹介させて頂きました。

仕組みも非常にシンプルで、小難しい要素がほとんど存在しないのも良いところだと思います。

ただ、金額自体はそれほど大きいものではないため、あくまでも”補助機能のひとつ”として捉えておくべきでしょう。

もっとたくさん節税したい!( `ー´)ノ

老後の備えもたくさんしたい!( `ー´)ノ

という方には、後に紹介する残りふたつの年金制度や、

今後紹介予定のIDeCoやNISAなどが推奨できるでしょう。

いずれにしても、選択肢が多いのは素敵なコトです。

僕もみなさんと同じように、きちんと理解し、自分に合ったものを使い分けていけるよう

情報の取捨選択を行いながら、より良い情報は、どんどんバラまいていけるよう、努めていきます(*^^*)おしまい

 

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