こんにちは☺ちょっぷです☺
本日は、書籍【「ムダ」が多いほど、よく伸びる】から、
ロジカルシンキングとラテラルシンキングの違いと
思わぬ成果を上げる「ラテラルシンキング」の考え方をご紹介します。
目次
効率化しすぎると、ダメになる
日本は少子高齢化の影響もあって、
特に近年「生産性を上げよう」といった言葉が、
しつこいくらい叫ばれていますよね?
生産性を上げるためには、ムダを『悪』とし、効率を『善』とする傾向がどうしても強くなってしまいますが、業績や生産性を高めようとしているのに、なぜかますます苦しくなってしまうケースもあります。
『効率化を求めると、良くなるはずなのに返って悪くなる』
この原因は、効率化を求めて削ってはいけないところまで削っているからだといいます。
効率化が、チャンスを素通りしてしまう
効率化を求めすぎてしまうと、結果的にチャンスも素通りしてしまう。
もちろん、効率化を追求すれば、それだけ予測した成果は得られるかもしれませんが
それ以上の「伸びしろ」を削っているとも捉えられます。
つまり、一見ムダだと思う部分にこそ、チャンスの芽があって
ムダなことをするということは、
「チャンスを逃がさない余裕を持つ」ということでもあるでしょう。
そのために、多いに役立つ考え方こそが
『ラテラルシンキング』なんです。
ロジカルシンキングとラテラルシンキングの違い
ラテラルシンキングは、あまり聞きなじみの無い方も多いと思います。
一方のロジカルシンキングは
書店にも専門コーナーがあるほどに定番となっているほど
みなさんも馴染みの深い思考法だと思います。
ロジカルシンキングの思考法は、
”目的を決めて、そこに向かってひとつの穴を掘り進める”イメージといえるでしょう。
例えば、始業時間までに会社に到着する。という目的があれば、
何時に起床して→何分で支度すして→何分の電車に乗れば→始業時間までに到達できる
といった思考法。
一方、ラテラルシンキングは、別の穴を見つけようという思考法です。
ひとつの穴にこだわらず、横展開していく思考法なので、『水平思考』とも呼ばれます。
いろいろな視点から物事をとらえるため、『コロンブスの卵』的な解決策も生まれやすい考え方ですね。
なお、ロジカルシンキングとラテラルシンキングは、
表裏一体の関係のため、どちらか一方をマスターすれば良いという訳ではありません。
ロジカルシンキングは学ばなくても良い?
『デキるビジネスマンはロジカルシンキングができる』
よく言われる言葉ですし、実際そのように思いがちですが、
先も伝えたように、遅刻することなく会社や学校に辿り着ける人は、
基本的なロジカルシンキングの思考法は身についているものです。
次にラテラルシンキング。
この考え方は、想定外の事態が起こったときに活かせる思考法です。
例えば台風や震災に襲われ、動いているハズの電車が事故で止まってしまいました。
そんなときこそ
『電車が使えないなら、会社に泊まる』
『家まで歩いて帰る』
『電車が動くまで、しばらく待つ』
など、その他にも様々な選択肢を考えだすことが
『水平思考』であるラテラルシンキングの基本的な思考法です。
ラテラルシンキングを繰り返すことで、普段では起こりえないヒラメキや思い付き、
『それはありえない』と思えるような発想を生み出すことがあります。
このラテラルシンキングを活かすことで、普段ムダだと思っていることでも
『意外な活用法』が見つけられるといいます。
そして、その中にこそ、『チャンスの芽』は埋もれているものなんです。
通販会社ザッポスの逆転思考
アメリカにザッポスという靴の通販会社が存在します。
この会社は誰もが嫌がる『クレーム処理』という作業を『お客様の声』として大切にすることで成長した会社です。
それまでのクレーム処理の常識は、どこの企業もなるべく短時間で切り上げることが良しとされていました。
効率重視の考え方からすると、素早くクレーム処理するのでお客様の満足度も上がりそうです。
また受ける側としても少ない人員でこなせるという利点もあるでしょう。
その一方で、アメリカの企業では、いったいどんな商品が売れるのか、徹底的なリサーチをするといいます。
そしてその調査部門には多額の予算が割り当てられ、お金をかけて分析します。
ザッポスでは、これらの背景からクレーム処理を『お客様の声を直接聞ける調査部門』として位置づけることで、クレーム処理に割かれる時間よりも、確保しがたい調査対象となるお客様の声を苦もなく集められるメリットに注目したんですね。
少なくとも10分以上、クレームを親身になって聞いてくれるザッポスに対して、
『ちゃんと話を聞いてくれる』という評判が徐々に広がりはじめ、『クレーム処理』がザッポスへの信用や顧客の囲い込みに繋がっていき、結果的に会社の成長に繋がる事となったのです。
効率重視の対応を見つめなおすことで、クレーム=マーケティングという逆転の発想を見事に活かした事例だといえるでしょう。
まとめ
今回はロジカルシンキングとラテラルシンキングについて、簡単に触れていきました。
『効率重視・生産性』が求められている現代で、
ピリピリと遊びのない雰囲気の中で仕事を続けることも多いでしょうが、
その姿勢は、本当に効果的な方法なのか。
一度立ち止まって考えてみたいものですね。
余裕のない現代だからこそ、あえて『ラテラルシンキング』を取り入れることで
適度なあそびと余裕を備えた方が、これまで見えなかったチャンスの芽が見えてくるのかもしれません。
そして、これまで『ムダ』と捉えていたものも、見方を変えて違った側面を見つけられたら、
実は必要なモノだったと気づくこともあるかもしれません。
本当は、人生にムダなんてないのかもしれませんね。おしまい。