こんにちは☺ちょっぷです☺
今回は、投資が注目されている今だからこそ改めて知っておきたい、
【NISAを無理して使う必要がない3つの理由】について解説していきます。
【国策】として推進される資産運用
今年の5月に国際金融の中心地、ロンドンで日本の現総理である岸田首相が、突如発表した【資産所得倍増プラン】。
資産所得倍増プランとは、
資産が増やしてくれる所得を倍増しましょうといった意味なので、
給与収入などを倍増させるといった意図ではなく、
投資等、資産運用による運用益(金利)の増加(倍増)を掲げているんですね。
なお、資産所得倍増プランの内容に関しては、2022年中に策定されるとのことなので、まだ具体的には定まっていませんが、
方向性としては『NISA』等の拡充・強化がなされるのではないかと言われています。
つまり、
いよいよ政府も本腰を入れて投資を推進していく形となってきているんですね。
そして、投資ブームが加熱する中、
まず初めにやってみようと考えるのが、運用益が非課税となる【NISA】での投資や、
掛金が所得控除される等の特徴を持つ【iDeCo】ではないでしょうか?
【NISA】と【iDeCo】では、
老後資金として掛け金が原則ロックされてしまうiDeCoよりも、
流動性の高いNISAの方が魅力に感じる方も多いと思いますので(ご状況によりけりですが)
『投資のファーストステップは【NISA】から』
という方も多いことでしょう。
筆者自身も投資は【NISA】から始めましたし、
『どうせやるなら非課税枠を使わないと損でしょ~』
と、誰しも考えることだと思います。
しかし、NISAには特有のデメリットも存在するため、ひとによっては推奨できないケースも存在します。
NISAを活用するメリット
そもそも【NISA】とは【少額投資非課税制度】のことなので、
『NISA口座で運用して、儲けたお金(運用益)に税金はかからない』というメリットがあります。
また、NISAにも上限や期間や投資方法が異なるNISAと積み立てNISA、また来年廃止が決定しているジュニアNISAといくつか種類が存在しますが、
共通した最大のメリットは【非課税】という点です。
しかし、その強力なメリットに埋もれてしまっていますが、実はNISAにもデメリットは存在します。
そして、NISAを利用するひとのご状況によっては、
メリットよりもデメリットが上回ってしまうケースも考えられるため、注意が必要といえるでしょう。
NISAの隠れたデメリット3選
NISAのひとつめのデメリットとして、
【非課税枠の再利用ができない】といった点です。
例えば、2022年にNISA(非課税)枠で10万円分の商品を買って、
その商品を売った場合、
2022年に売ったことで空いた10万円の枠を再度利用することはできません。
これは、NISAの前提が『長期投資をしてほしい』という目的で設計されている背景にあります。
また、ふたつ目のデメリットとして
『使わなかった枠は、翌年以降に持ち越しもできない』といった点です。
NISA枠の年間の上限は120万円(積み立てNISAは40万円)ですが、
仮に1年間のNISA枠で10万円しか運用しなかったからといって、
翌年以降に今年使わなかった110万円(積み立てNISAなら30万円)を持ち越そう、
なんてことはできないのです。
さらに、
三つ目のデメリットとして
【損益通算ができない】といった点も忘れてはなりません。
通常、例えばある投資信託で仮に50万円の利益がでて、
別の投資信託で30万円の損失が出た場合、利益と損失を差し引きした20万円にしか課税されません。
これを損益通算と言いますが、NISA枠と通常の口座ではそれができなくなります。
同じ例で、ある投資信託で50万円利益がでて
NISA口座で30万円の損失がでた場合、通常口座の利益50万円にそのまま課税されてしまうということです。
場合によっては、NISAの非課税制度によって得られるメリットより、損益通算ができないデメリットの方が大きくなるといったことも考えられますので、注意が必要でしょう。
まとめ
このように、NISAには特有のデメリットが存在している側面もあります。
一般艇に、ある程度余剰資金(運用資金)を確保できている場合は、活用するメリットの方が高くなりますが、
例えばNISAから投資を始める方で、
慣れてないから〇千円程度にしておこう
くらいの感覚で、”慣らし運転”も兼ねて少額から始められる場合、
それは『非課税制度の主旨』をいまいちご理解できていなかったり、
『枠の持ち越し不可』というデメリットにより、せっかくの非課税枠の無駄遣いにもなりかねません。
なお、〇千円程度の小額から始められるのであれば
NISA口座ではない通常の特定口座でも、あまり大きな税負担とはなりませんので、
余剰資金がある程度貯まるまでの間や、その間の慣らし運転中は
『わざわざ無理してNISA口座で運用しなくても良い』といった考え方も、念頭に置いておくといいでしょう。
おしまい。