今回の内容は、野口哲典氏著書
「眠れなくなるほど面白い確率の話」という本のご紹介です。
目次
本作の内容
本作は、あらゆるケースで発生する
確率にまつわるお話を、
ひとつずつの事例ごとに分けて解説されている内容となっています。
主な内容は次のような流れとなっています。
◇暮らしのなかにある確率
⇒確立を使った説得力のある話
⇒ジャンケンの勝負
⇒97%合格できる受験方
◇確立を理解すると、得をすること
⇒福引きの当たる確率
⇒ギャンブルの期待値
⇒勝つべくして勝つ賭けかた
◇確率の本質
⇒確率論とは
⇒確率論とギャンブル
⇒ツキの正体
◇確率のしくみと計算法
⇒確率は「場合の数」で算出
⇒和の法則
⇒積の法則
数字系の本ではありますが、どちらかというと「学生向け」であり、
小学生でも楽しく読めてしまうような、ライトノベルな作品だと思います。
◇ライトノベルとは
日本で生まれた言葉で、娯楽小説のジャンルの1つ。英単語のlightとnovelを組み合わせた和製英語。※Weblio辞書より引用
確率を用いるメリットとは
確立には、「曖昧なことをわかりやすく伝える効果」があります。
例えば「雨の降る可能性が高い」と言われるよりも、
「80%の確率で雨が降る」と言われた方が、具体的で説得力が増すことが理解できます。
確率の印象操作
確率を用いた伝え方で、
具体的なイメージが膨らんだり、説得力が増すということは、
言い方によっては印象を左右することもできてしまうので、注意が必要となります。
例えば、次のような例で考えてみましょう。
●A社は、1000回に1回の割合で事故を起こす可能性のある飛行機
●B社は、99%安全な飛行機
ぱっと見ただけでは、B社の方が安全だと考えてしまう方が多いでしょう。
しかし、冷静に考えてみるとB社よりも、A社の方が、10倍も安全であることがわかります。
なぜなら、A社の事故の確率は0.1%であるのに対して、B社の確率は1%だからです。
確率の世界を解き明かす
このように、「確率」というものは、
身の回りにおいて、あらゆる形で利用されています。
そして本書では、
確率の世界を、あらゆる事例にわけながら解説されています。
その中でも、個人的に特におもしろかった内容を、一部抜粋して次にご紹介します。
3つの選択のお話
次に紹介するのは、確立にまつわる有名なお話です。
◇3つの封筒から1つを選ぶ決断
A、B、Cと書かれた3つの封筒から、1万円の商品券が入った封筒を選ぶゲームに挑戦するとします。当たる確率は3分の1。
あなたは、Aの封筒を選びました。すると、あなたが封筒を開ける前にBの封筒の中身が公開されました。そして、Cの封筒に変更しても良いと言われました。
さて、あなたはこのあと、どちらを選択すべきでしょうか?
確率の世界では、迷ったら変えた方が吉
まず、Aが当たりだとして、最初の直感を信じて変更を行わない場合、
当たる確率は3分の1です。
次に、「変更する場合」を考えると、最初にAを選んでいるので、変更することでハズレとなります。
仮に最初にBを選んだ場合は、Cのハズレを公開され、Aに変更することとなるので、当たりとなります。Cを選んだ場合も、Bのハズレが公開され、Aに変更するので当たります。
つまり、変更した場合は、3通りのうち、2通りが当たりになるので、確率は3分の2となります。
したがって、変更することで、当たる確率は3分の1から3分の2にアップします。
迷った時は、数を増やして考えてみる
先の例は、確率のたとえ話では有名な話ですが、
例えばこの3つの選択肢の数を、もっと増やしていけばよりイメージしやすくなると思います。
例えば1番から100番の内、同じようにひとつだけが当たりの場合で、最初に選んだ数字が7番だと仮定します。この時は、100分の1の確立です。
そして、先の例のように
ハズレの数字をひとつずつ公開していき、残りが7番と60番のふたつだけが残ったとして、
この時点で選びなおした場合、当たる確率は「100分の99」となるのです。
「迷った時は、直感に従え」というのは、研究結果としても正しいことが明らかにされていますし、推奨されている行動のひとつですが、
「確率の世界」で考えると、アプローチが変化するという「好例」だと思います。
まとめ
本書は自宅に届くまで、ページ数も文字量も多い本だと勝手に思っていましたが、
100ページちょっとの内容で、文字量も少なめなので
さくっと読めて、確率や数字の楽しさを身近に感じられるような構成でした。
あまり本を読むのが得意ではないというような方でも、あまり抵抗を感じない本だと思います。
添付しておきますので、気になる方は飛んでみてください。
本日もありがとうございました。
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